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2023.04.22 農業のこと

トマトの育て方 その1

いろいろな料理に使えるトマトは、食卓はもちろん家庭菜園でも人気の野菜です。
もうすぐ植付けの季節!今回は、トマトに関する『キホンの“キ”』と植付け前の準備についてご紹介します!
ぜひ、最後までご覧ください✨

キホンの“キ”

トマトの栽培カレンダー

  • 収穫までの期間:2ヶ月
  • 適正な土壌酸度:6.0~6.5
  • 生育適温:日中 23℃〜28℃ 夜間 10℃〜15℃
  • 連作障害:あり(3〜4年
    ※同じナス科の野菜はNG!

💡ここでワンポイント!
トマトは、市販の苗から育てるのがおすすめ!
種をまいてから植え付けまで約60日と、長期間の育苗が必要になります。
種をまく時期の3月は育苗には気温が低く、寒い時期のため温度管理がかかせません。
育苗の手間を考えると苗からの栽培がおすすめです。

トマト栽培に必要なもの

  • トマトの苗(種)

  • ー 苦土石灰、堆肥など
    ー プランター栽培の場合は、大きめのプランターや培養土
  • 肥料
  • 支柱、誘引紐
  • マルチ
  • 温度計
  • 着果実促進剤(トマトトーン)

1.トマトの種類

私たちが「トマト」と聞いて思い浮かべるのは、赤くまるまるとしたもの。
しかし、同じ「トマト」の中にも細長いものや黄色やオレンジ色のものなど、さまざまな種類があります。
その数、なんと1万種類以上!日本で登録されているもだけでも約300種類を超えます。

トマトの分類

  1. 大きさによる分類
    ・大玉トマト:重さが200g以上のもの。「桃太郎系」「りんか409」など。
    ・中玉トマト:約30〜200g前後のもの。「ミディトマト」「フルティカ」など。
    ・ミニトマト:約20〜30gほどのもの。一般的な「ミニトマト」「アイコ」など。一番育てやすい。
  2. 色による分類
    ・ピンク系:比較的、皮が薄く甘味が強い。青臭さも少ないため、サラダなどの生食用に利用されるタイプ。
    ・赤系:比較的、皮が厚く酸味と甘味が強い。ケチャップやトマト缶などの加工食品用に利用させるタイプ。
    ・その他:ピンク、赤以外のタイプ。黄色や緑、まだら模様などがある。

2.苗の選び方

良い苗の4箇条!

  1. 葉の色が濃く、厚みがある
  2. 茎がまっすぐ、がっちりにている
  3. 蕾がついている
  4. 子葉がついている

💡ここでワンポイント!
初心者の方には、接木苗がおすすめです。
丈夫で病害虫に強く、失敗が少ないため安心して育てることができます。

3.畑の準備

トマトは、日光が大好きな植物です。日当たりのよい場所を選びましょう。
また、トマトが順調に成長するためには十分な根張りが必要です。
しっかり根を張れるよう、広いスペースとたくさんの土を準備しましょう。

土づくり

土づくりは、最低でも植付けの2週間前には始めましょう!

必要なもの

  • 堆肥(牛ふん堆肥、鶏ふん堆肥、バーク堆肥など)
  • 苦土石灰
  • 元肥のための肥料

手順

  1. 堆肥を入れる
    野菜がよく育つ土、それは「ふかふか」の土です!
    堆肥には、野菜に養分を供給するだけでなく、土をふかふかにする効果もあります。
  2. 土壌酸度を調整する
    トマトは、pH6.0~6.5を好みます。苦土石灰などの石灰資材を混ぜて、土壌酸度を調整しましょう。苦土石灰を入れることで、土がアルカリ性に傾きます。
  3. 元肥を入れる
    生育初期に肥料が多いと、葉や茎ばかりが茂って実がならない「つるぼけ」の原因になります。
    元肥は控えめがおすすめ。追肥で栄養を補いましょう。

おすすめの元肥

関東農産「甘糖くん」「果菜ちゃん」

💡ここでポイント!
元肥には関東農産さんの「甘糖(かんと)くん」と「果菜(かな)ちゃん」がオススメ!
甘糖くんは、米ぬか主体の100%植物性有機肥料です。米ぬかに含まれるミネラルやアミノ酸の効果で、作物の糖度と食味の向上が期待できます✨
果菜ちゃんは、米ぬかなどの緩効性の植物性原料と、魚かすなどの即効性の動物性原料を合わせた有機肥料です。ダブルの効果で、速くじっくり効果が現れます!果菜ちゃんに含まれる有効な細菌が土壌微生物を活性化させ、野菜がよく育つ「ふかふか」の土にしてくれます!

4.一緒に植えると良いことあります!

一緒に植えることで、トマトに良い影響を与える植物があります!

  • バジル
    バジルを近くに植えることで、虫を寄せ付けない効果があります。
    バジルの独特な香りが、アブラムシなどの害虫が付くのを防いでくれます。
  • ニラ
    トマトに多い萎凋(いちょう)病などの土壌病害を防いでくれる効果があります。
    これは、ニラの根っこに生息する菌の働きのおかげ!連作障害の予防にも効果的です。
    さらに、バジルと同様に虫除けの効果もあります。
    トマトの他にも、ナス科の野菜に良い影響を与えてくれます!
  • マリーゴールド
    トマトの生育を妨げる「ネコブセンチュウ」の被害を防いでくれます。
    これは、マリーゴールドの根に「センチュウ」を死滅させる効果があるためです。
    さらに、バジルやニラと同様に虫除けの効果もあります。
    マリーゴールドの中でも、アフリカンマリーゴールドが「ネコブセンチュウ」には、より効果的です。

最後までご覧いただきありがとうございました✨
今回は、トマトに関するキホンの“キ”を中心にご紹介しました!
次回は、植付け〜管理方法までをご紹介予定です!楽しみにお待ちくださいね✨