2025.06.15 園芸のこと
観葉植物の植え替え|適期と手順

春は、観葉植物の植え替えシーズン!
健康で元気な植物を育てるためにも、定期的な植え替えはとても大切です。
今回は、植え替えの適期や手順を紹介いたします。
この記事を参考に、ぜひトライしてみてくださいね!
もくじ
1. 適切な時期とタイミング
2. 用意するもの
3. 植え替え手順
4. 植え替え後のケア
5. 注意点
6. おすすめ商品
1.適切な時期とタイミング
時期
基本的には、植物がよく成長する4月~6月が植え替えの適期。
気温が15~25℃ぐらいに安定している時期で、午前中に行うのがオススメです。
暑さで根が弱りやすいので、30℃を超える日は避けましょう。
タイミング
鉢植えで育てる観葉植物は、基本的には2~3年に1回のペースで定期的に植え替えましょう。
その他、植え替えた方が良いタイミング
- 鉢底から、根がはみ出している「根詰まり状態」の時。
葉が小さく丸くなっていたり、黄色く変色していたりしたら、それは根詰まりのサイン。
古くなった土をやさしく落とし、不要な根や傷んでいる根を取り除いてから植え替えましょう。
健康な根は白いですが、傷んでいる根は黒くなっていたり、ぬるぬる・ブヨブヨとしています。 - 水やりをしても、水がなかなか土に染み込まない。
- 新芽がのびない。
2. 用意するもの

- 植え替え用の鉢
元の鉢より、1~2号ほど大きいもの。(※ 1号 3cm)
もしくは、同じサイズの鉢。 - 観葉植物用の培養土
- 鉢底ネット、鉢底石
鉢底石として軽石を使う場合は、中粒~大粒のものがオススメです。 - コテやスコップ
- 清潔なハサミ
- 作業用手袋
- 根かき棒(あったら便利)
割り箸などでもOK。
💡植物の大きさに合わせて、適切なサイズの鉢に植え替えよう!
植物に対して極端に大きい鉢だと、水がとどまって空気が入りにくくなり、根腐れを起こしやすくなります。
逆に、鉢が小さかったり浅かったりすると根詰まりを起こして、生長不良や枯れる原因にもなります。
植物の大きさに合わせて、徐々に鉢を大きくしていくことがオススメです。
💡植物を大きくしたくない場合は?
根の先端をカットしたり、傷んだ根の整理をすることで、生長の勢いを穏やかにすることができます。
根を切り詰めた時は、葉からの蒸散を抑えるために、少し剪定して葉の量も減らしてあげましょう。
植え替え前と同じくらいのサイズ鉢に植え替えてあげても大丈夫です。
3. 植え替え手順
① 鉢穴に合わせて、鉢底ネットを敷く。

底に丸い穴が開いているもの、スリットが入っているもの、網目状になっているものなど、鉢によって形状はさまざま。
丸い穴が開いている鉢の場合、鉢底ネットを敷かずに鉢底石や土を入れてしまうと土が流れ出てしまうため、できるだけ鉢底ネットを敷いてあげるようにしましょう。
② 鉢底石を、底が見えなくなる程度に入れる。

水はけが良くなるように、鉢底ネットの上に鉢底石を入れます。
軽石を使用する場合は、中粒~大粒のものがオススメです。
細かすぎると水はけが良くならないので注意!
鉢の底が見えなくなる程度に、鉢底石や軽石を入れましょう。
③ 鉢底石の上に、新しい土を少量入れる。

鉢底石の上にお布団を敷いてあげるイメージで、新しい土を少量入れます。
④ 植物を鉢から取り出す。

鉢から、植物を優しく取り出します。
根がパンパンで取り出しづらい時は、鉢の周りをハンマーなどでコンコンと叩きながら、少しずつ動かして取り出します。
⑤ 根をほぐし、古くなった土や不要な根を取り除く。

新しい土に根を張りやすくなるように、やさしくほぐします。傷んでいる根や長すぎる根は、ハサミで取り除いておきましょう。
ハサミで根を切った後は、下の葉を2~3枚ほど剪定し、根と葉のバランスを取ってあげます。
⑥ 高さを調整しながら、植物を入れる。

最終的に、鉢のフチから2~3cm下に土の表面が来るように高さを調整しながら、植物を入れます。
ウォータースペースを確保しないと、水やりの際に土が流れ出てしまうため、少し余裕をもたせた土の量にしておきます。
💡元肥が配合されていない土を使う場合は、事前に「マグァンプK」などの緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。
また、あらかじめ「オルトランDX」などの粒状の殺虫剤を混ぜておくと、植物に虫が付きにくくなるのでオススメです。
⑦ 根と鉢のすき間に、少しずつ土を入れる。

高さが決まったら、少しずつ土を入れていきます。
根を傷付けないように注意しながら、ときどき根かき棒などで突き、根と根の間にも土が入るようにします。
⑧ 水やりをして、植え替え完了!

最後に、たっぷりとお水をあげましょう!
土の中の余分なゴミを取り除くために、鉢底から出る茶色い水が透明になるまで、お水をあげます。
4. 植え替え後のケア
植え替え後は、植物も体力を消耗しているため、いきなり直射日光にあてるのではなく、1~2週間ほどは半日陰で管理をします。
その後、徐々に明るい場所に移動させて、ゆっくりと慣らしてあげましょう。
また、しばらくの間(2~3週間)は肥料を与えず、葉水で養生させます。
その後、植物が元気に生育しているようであれば徐々に肥料を与えてあげるようにしましょう!
5. 注意点
- 直射日光の当たる場所で植え替えすると根が傷んでしまうので、必ず日陰で植え替えましょう。
- 乾燥に強い植物であれば、植え替えの1週間前ごろから水やりを控えて、土を乾燥させておくと植え替えしやすいです。
- 根や葉・茎を切る際は、清潔なハサミを使いましょう!
雑菌が付いたハサミで根や茎を切ると、そこから雑菌が入り、植物が病気になってしまう可能性があります。
「ウイルス消毒液 ビストロン-10」などで消毒してから使うようにしましょう。
6. おすすめ商品
プロトリーフ|室内向け 観葉・多肉の土

たい肥を使わずに、鹿沼土やパーライト、赤玉土などの無機質の土を中心に作られた、観葉植物と多肉植物専用の培養土です。
たい肥を使わないことで、虫が寄り付きにくく、カビやキノコも生えにくいので、室内栽培にはもってこい。
すぐに効く肥料と、ゆっくり効く肥料の2種類の肥料が配合されているのも嬉しいポイントです。
バイオゴールド|INLIVING 観葉植物の土

湿気を逃がし、根腐れを防ぐ植物用土です。
硬い素材なので、繰り返し使い続けても粉々になりにくく、植物の生育に重要な「団粒構造」を維持することができます。
また、水はけ・通気性が良いだけではなく、雑菌の繁殖を抑える水質浄化効果を強化した配合なので、根腐れの心配をより軽減できます。
喜久和|アルミ根かき棒

アルミ材を削り出して作られた、軽くて扱いやすく、根にも優しい根かき棒です。
びっしりと固まった根も、簡単にほぐすことができる優れもの。
当店のスタッフも、愛用しています!
住友化学|オルトランDX粒剤

植え込み時に土に混ぜ込むことで、約1カ月間も防虫効果が続きます。
オルトランDXは、根から吸収した殺虫成分が植物全体にいきわたるので、植物自体が害虫に強くなります。
すでに植え込みされている植物には、株元にばら撒くでも大丈夫です。
ハイポネックス|マグァンプK

元肥にオススメなのが、ゆっくり長く効く「緩効性肥料」のマグァンプK。
最長で約2年間も効果が続き、手間いらずなのが嬉しいポイント。
また、植物に対する安全性も高く、肥料が直接根に触れても肥料焼けの心配がありません。
植え替え時に、土に混ぜ込んであげることで、植物の生育を良くしてくれます。
バイオゴールド|クラシック元肥

100%天然素材の有機肥料です。
独自の発酵方法で丁寧に熟成させているので、根を傷める心配がありません。
また、チッソ・リン酸・カリに加えて、ミネラルや微量要素までバランス良く含み、有益な微生物が増えるため連作障害にも強くなります。
基本的には、植付けや植え替え時に土全体と混ぜるだけでOK。
植穴に入れるだけでも、大丈夫です。